避妊・去勢手術
避妊手術
避妊手術は雌犬・雌猫の卵巣・子宮を
摘出する手術です。
開腹し、卵巣と子宮をまとめて摘出します。
目的
- 病気の予防
- 予防できる病気:
- 子宮蓄膿症:
- 乳腺腫瘍:
- 性ホルモンに関連する問題の改善
- 高い可能性で、複数の問題の改善が期待できます。
- 犬
- 猫
- 望まない妊娠の予防
子宮蓄膿症、乳腺腫瘍など
子宮に膿がたまる病気で、致死的な疾患です。
犬では約半数、猫では80-90%が悪性腫瘍です。
陰部からの出血、偽妊娠(想像妊娠)、尿マーキングなどの改善
発情期の鳴き声、尿マーキング、放浪などの改善
去勢手術
避妊手術は雄犬・雄猫の
精巣を摘出する手術です。
皮膚を切開し、精巣を摘出します。
犬と猫で切開部位が異なります。
目的
- 病気の予防
- 予防できる病気:
- 精巣腫瘍:
- 前立腺肥大、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニア:
- 性ホルモンに関連する問題の改善
- 高い可能性で、複数の問題の改善が期待できます。
- 犬
- 猫
- 望まない妊娠の予防
精巣腫瘍、前立腺肥大、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなど
一般には良性ですが、低い確率出転移することがあります。
陰嚢内に精巣が降りていない停留精巣では、精巣腫瘍のリスクが高くなるため、早期の去勢手術を推奨しています。
多くの場合、治療に手術が必要となる病気です。
マウンティング、攻撃行動、尿マーキングなどの改善
尿マーキング、猫同士のけんかなどの改善
デメリット
- 太りやすくなる
- ホルモン分泌の変化により、食欲やカロリー要求量が変化します。
- 麻酔のリスク
- 麻酔のリスクは最小限に抑えることはできますが、0にはなりません。
- その他の変化
- 行動、被毛の代謝などが変化することがあります。
- 繁殖できなくなる
去勢手術を行う時期
- 犬・猫ともに6か月齢前後
- 雄犬、雄猫の性成熟の時期は6〜12か月齢です。
- 性成熟に伴う問題行動が習慣化してしまうことがあるため、性成熟前の手術が望ましいです。
- 体の発育も考慮し、当院では犬・猫ともに6か月齢前後の去勢手術を推奨しています。
手術の流れ
1
術前の診察・血液検査
安全な手術を行うために、診察・血液検査を行い、麻酔リスクについて評価します。
2
手術日の決定
視察・血液検査に問題なければ、日程を決定します。月・火・水・土曜日に手術を行っています。
3
手術当日
誤嚥(ごえん)を防止するために、当日の0時から絶食、朝8時から絶水をお願いしています。
12時に来院していただき、手術を行います。
4
退院
午後の診察時間(18時〜20時)に、お迎えに来ていただきます。基本的には、手術当日の退院となります。
エリザベスカラー、エリザベスウェアを装着し、手術部位を保護します。
5
術後の診察
翌日に検診を行います。
猫の去勢手術では、7日後に再診を行います。避妊手術、犬の去勢手術では、10日後に抜糸を行います。